このページは、音符は読めないけど、キーボード(ピアノ)を弾いてみたい方必見です。 このページは、1月に1回(毎月末)更新されます。初めての方は、レッスン1から、はじめてください。
作曲者について
ハンガリーの作曲家、バルトーク・ベーラは1881年ナジュセントミクローシュリー(現ルーマニア領サンコラウル・マーレ)に生まれ、1945年ニューヨークで亡くなりました。
18歳でブタペスト音楽院に入学し、ピアニストとしても高く評価されていました。学生時代は主としてドイツ・ロマン派の作品やリヒャルト・シュトラウスに強く影響を受けていましたが、卒業後コダーイと出会ってからは、コダーイと共に民謡の採集と研究に着手しました。当時のハンガリーはオーストリアの属国であり、青年バルトークは愛国心に燃えていました。彼は中世以来美術の世界で知られていた美しい比率関係を生み出す法則である(黄金分割)の方法や、独自に考案した(倍音列音階)とよぶ特殊な音階などを用いて、数多くの傑作を作曲した。第二次世界大戦が始まると、本来ヒットラーのナチスを嫌悪していたバルトークは亡命を決意し、1940年アメリカに渡った。亡命後の生活は苦しく、さらに白血病にかかり、1945年ニューユークの病院で没した。
以上、学生音楽辞典(音学の友)を参照
代表曲
・弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
・管弦楽のための協奏曲
・ピアノ協奏曲第3番
・弦楽四重奏曲第1番第6番
・青ひげ公の城
・無伴奏ヴァイオリンソナタ
・等等
上記の曲のほかにも、ピアノの小品を数多く作曲しています。今回取り上げた「いなかの夕暮れ」は「10のやさしい小品」の中の曲です。簡単なメロディーの中に、夕暮れ時の田舎の風景が目に浮かぶような情景を感じさせます。そしてとてもなつかしい、子供のころに戻ったような安らぎを覚え、とても好きな曲です。
演奏上の注意
なるべく原曲の持ち味を壊さないように、原曲のままの楽譜を作りましたが、3枚目の楽譜、2段目のVivo,non rubato のところから4枚目の1段目までは、原曲では1オクターブ高い音域になっていますが、ここでは楽譜のように1オクターブ下げました。(キーボードで弾いている方は、鍵盤が足りなくなりますから)
それから、4枚目の2段目、Tempo1.からは、左手の旋律を省略しているところがあります。
できるだけ原曲を再現しましたが、初心者でも弾けるように、部分的に簡単にしました。とても情景描写のすぐれた、雰囲気のある曲なので、皆さんもきっと気に入ってくれると思います。
それではいつものように、楽譜をコピーして、パソコンの音楽を聴いてください。
皆さん、楽譜は全部で5枚ありますが、リピート記号はないので、それほど長い曲ではありません。
オレンジ色に染まった、いなかの夕焼け空を思い出しながら、演奏してみてください。
それでは次回、11月号でお目にかかりましょう。バイバイ